■地理の眼で捉えた世界について■

 神奈川県高等学校教科研究会社会科部会地理分科会では、1973年を皮切りに、これまで12回の海外地理巡検(第8回からは研修旅行と改称)を催行してきました。日中友好地理教師の旅(分科会も共催)を加えたその成果は、1978年に教材委員会の手で〈地理の眼で捉えたアジア〉と題するスライド集にまとめられました。
 その後、〈地理の眼で捉えた南半球〉も制作されましたが、残念ながら現物が手許にありません。スライド集〈地理の眼で捉えたアジア〉の色彩劣化も著しいため、それをデジタルの形に補修し、その後の成果を加えてまとめたのがこの〈地理の眼で捉えた世界〉です。
 トータルで680枚ほどの写真を集めましたが、前半の200枚は〈地理の眼で捉えたアジア〉をそのまま使っています。この部分は故・梅原正巳氏、兼頼邦久氏、笹尾廣巳氏、西館義盛氏、長谷川太洋氏、谷亀 理氏、そして渡部 瞭の撮影になるものです。それ以後はすべて渡部が撮影した写真を用いました。
 「地理の眼で捉えた」と断ってあるように、地理教材用に活用することを目的に編集してあります。従って、旅行中に訪れた各地の名所旧跡、世界遺産の類はあえて採り上げていません。但し、北ヨーロッパ編は、原版が見あたらないためとりあえず別のアルバムを流用していますので、必ずしも地理の眼とは言えないものも含まれます。これは原版が見つかり次第Ver.5を編集します。四半世紀以上の年月を経た今、国家が解体・分裂・統合した地域がありますが、旅行当時の国名や解説をあえてそのまま使っています。

2003年11月21日 Ver.4 渡部 瞭