県央・県北地区No6-15 海老名駅周辺の変化1(海老名市)

2010年3月作成

 

.進む県央地域の交通網の整備

近年の県央地域では、主に海老名・綾瀬地区を中心に、以前から行なわれていた交通網の整備が次々と完成し、地元の商圏の変化がいっせいに起こっている。「圏央道」の建設とそれに伴う県道の整備がその要因である。


2. 圏央道「海老名インター」開通

圏央道の海老名ジャンクションから海老名インターチェンジまでの間(延長 1.9km)が、2010年2月に開通し、東名高速道路と直結した。相模川を渡らずに海老名ICから東名高速が利用できるようになり、慢性的な渋滞をまねいていた厚木ICの渋滞の緩和が期待されている。

 実際、開通後の中日本高速道路株式会社による調査によると、海老名JCT~海老名IC間の開通後1ヵ月半の平均交通量は、約10千台/日で、厚木ICの出入交通量は、開通前より約10千台/日減少し、 海老名ICの整備により、相模川渡河部を含む周辺一般道路における交通流が変化した。例えば相模大橋における朝、夕の渋滞が大幅に短くなっていることが確認されている。また、海老名ICの開通に伴い削減される年間のCO2排出量は、東京ドーム約270個分の森林が吸収する面積に相当するとされている。


図 圏央道海老名ジャンクション周辺図


3. 圏央道に伴い進む周辺道路の開発・整備

神奈川県道42号藤沢座間厚木線のバイパス整備の一部として、現在綾瀬市を南北に縦断し、綾瀬市役所や市民センター、病院が立ち並ぶ綾瀬市中心地域を縦貫し、綾瀬市落合北地内の東海道新幹線を跨ぐ藤綾跨線橋の整備を経て、南は藤沢市の国道1号から北は現在かしわ台駅付近までの道路が開通した。本道路と東名高速道路を跨ぐ寺小橋付近にはスマートIC制度を導入して綾瀬インターチェンジを設置する計画もある。

また、神奈川県東部と西部を結ぶ重要な路線として位置づけられている神奈川県道22号横浜伊勢原線の一部である通称長後街道のバイパスとして、現在いすゞ自動車藤沢工場前から用田辻交差点手前の丸子中山茅ヶ崎線に接続する用田バイパスが開通した。近いうちに圏央道 海老名ICに接続予定である。

両沿線には多くの家電量販店や飲食店、スーパー等の出店が急ピッチで行なわれており、海老名・綾瀬方面からの集客も多く、従来の商圏との変化が顕著に現れている。



写真 綾瀬タウンヒルズ(複合ショッピングセンター)


4. 変化する商圏

綾瀬市役所の周辺は周辺道路の開発と並行するように、綾瀬タウンヒルズを中心に市の中核地域へと変身した。また各種郊外型大型小売店舗の進出に伴い、綾瀬・海老名南部地域の住民のショッピングエリアが様変わりしている。一例として該当地域からイトーヨーカ堂湘南台店までの自家用車での所要時間は約10分強と大幅に短縮され、海老名駅周辺の店舗利用から変更する利用者が増加している。

【上溝南高校 谷田 和久】


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